Bicycle アッセンブル
by ZEN

ZEN・HP > Bicycle工作室>ここ

シマノ・ホローテック2クランクセット
090718

 旧来のカップ&コーンシステムとはまったく異なった、シマノ・ホローテック2。ベアリングがBBシェルの外側にくるスタイルです。
 シャフトは右クランクと一体になっています。左クランクでシャフトを締め付けて固定するシンプルな構造です。
 右のアダプタ(ベアリング・ユニット)にはウォーターシースが付けられています。
 ネジ部の黒いリングはスペーサです。68mmBBシェルで、フロントディレイラーがバンド締めタイプなら、写真のように右に2.5mm×2枚をかませます(左には2.5mm×1枚)。
 フロントディレイラーがBBに挟むタイプならこのスペーサーは1枚です。
 なおロードタイプではチェーンラインが違うのでスペーサは使いません。
 BBシェルにねじ込みます。
もちろんJISタイプなので右側ネジは逆ネジです。反時計回りで締まります。
 工具は純正の板スパナではなく、パークツールのカップタイプです。こちらはラチェットレンチを使えるので作業効率がいいです。トルクレンチで締めました。締め付けトルクは取説では35〜50Nm(350〜500kgf・cm)となっています。425kgf・cmで締めました。
 左のアダプタを取付けます。BBの左側は普通ネジですから時計回りに締め付けます。トルクは同じです。
 2.5mmスペーサー1枚を忘れないように!
 右クランクユニット(右クランク&チェンリング・パイプ状BBシャフト)を挿入します。かなりキツキツギリギリのサイズです。
 左側に出てきたシャフトに左クランクを被せます。
噛み合わせの溝は太くなった部分があるので、角度は間違えなくてすみます。
 専用工具TL-FC16(右)でキャップ(左)を締め付けます。締め付けトルクは0.7〜1.5Nmです。手で回すだけです。
 これはクランクを固定するものではありません。ベアリング・ユニットの側面にクランクを押し付けるための物です。
 左クランクのスリットにある、写真のように出っ張っているスペーサーのような外れ防止プレートをはめ込みます。
 二つ上の写真のシャフト内部に小さな穴がわかりますか?プレートの出っ張りがそこに噛みます。
 なのでクランクを外す時はこのプレートを写真の状態に引き出さないと、外れません。
 左クランクの固定は2本のボルトを締めます。交互に締め付けるのがツボです。
 トルクレンチで締めます。
指定トルクは12〜15Nm(120〜150kgf・cm)となっています。135kgf・cmで締めました。
 ここのネジは重要で、慣らしの100km走ったら必ず指定トルクで増し締めすること!
ベアリング・ユニットが左右に飛び出るイメージですが、完成してみるとそれほどでもないです。とくに右側はチェーンが落ち込まないので好ましいですね。
今回使った工具

☆BBカップ用レンチ
パークのBBT-19C +MAC 3/8ドライブ・トルクレンチ

☆固定ボルト用5mm (ヘックスレンチ)
+スナップオン1/4ドライブ・トルクレンチ

☆キャップ用レンチ TL-FC16

カンパのウルトラトルクと対比してみると興味深いです。

ZEN・HP > Bicycle工作室>ここ