Bicycle アッセンブル
by ZEN

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油圧ディスクブレーキ・ブリーディング

シマノ・BLタイプ

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 油圧ディスクブレーキのマスターシリンダー(レバー)〜ホース〜キャリパーを結ぶオイルラインにフルード(液:通称オイル)を満たす作業は、メーカーや機種ごとに微妙に異なります。
 中の気泡をいかに追い出して行なうかがテーマとなります。

 今回のモデル、シマノ・デオーレM486、リザーバータンクが上方に付いているスタンダードタイプです。
 シマノはBLタイプと呼んでいます。

 キャリパー側(ブレーキ本体側)から注入する方法とリザーバータンク側(レバー側)から注入する二つのやり方があります。

 今回はリザーバータンク側(レバー側)から注入する方法です。

下準備

 ブリーディングキットを用意しておきます。シマノのブリーディングキットにはフルード(ミネラルオイル)・注入ボトル・排出ホース・排出オイル受けビニール袋が同梱されています。

 オイルはHayesのDOTとは互換性がありません。

工具は7mmコンビネーションレンチ

キャリパーのスペーサー

自転車はスタンドにセットすること。

1) キャリパーを外して、ハンドルからぶら下げるようにします。

 キャリパーのブリードニップルに7mmのメガネレンチをセットし、チューブをブリードニップルに差込みます。

 通常はチューブ末端に排油を受けるビニール袋を被せて、輪ゴムかテープで止めておきます。
 今回は排出ボトルを使いました。

 キャリパーにはかならずスペーサーをかませてください。怠るとピストンがひどいことになります!


2) リザーバータンクが地面と水平になるようにセットし、リザーバータンクのふたダイヤフラム(ゴムパッキン)を取り外します。

 ブリードニップルを1 / 8回転ゆるめて開き、ミネラルオイルをタンクに注入します。この状態で、ブレーキレバーをゆっくり動かし、油の注入を補助します。


3) ブリードニップルからチューブへオイルと気泡が抜けてきます。
 この時、タンク、ホース、キャリパーに振動を与えながらだと効果的です。キャリパーの角度も変えます。

 
4) オイルがホースの中に入っていくとリザーバータンクの油面が下がるのでポート(底の穴)から空気を吸わないようオイルを補充し油面を維持します。
5) ブリードニップルから気泡が出なくなったら、一旦ブリードニップルを締めます。
6) ブレーキレバーを握った状態にします。
一人で作業してる場合はストラップで締めておきます。
7) ブリードニップルを瞬間開け閉め(約0.5秒間)してキャリパー内の気泡を排出させます。
 上の動作からの一連を2〜3回繰り返して気泡がまったく出なくなればキャリパーはOKです。
その後ブリードニップルを締め付けます。
 ブレーキレバーをゆっくり操作するとブレーキシステム内の気泡がポート(穴)からリザーバータンク内に上がってきます。

 気泡が出なくなったらブレーキレバーを当たりまで握ります。
レバー当たりが固い場合は正常です。

 レバー当たりが固くない場合は、まだ気泡が残っています。キャリパーの向きを変えたり、ホース、タンクに振動を与えてください。
 ZENでは按摩バイブレーターをかけてます。

 リザーバータンクにオイル油を満たし、ダイヤフラム、リザーバータンクのふたを取付けます。
 リザーバータンク内に気泡を残さないためにこの時オイルをあふれさせながらふたを取付けます。
 ローター、ブレーキパッド等に油が付かないようにウエスや新聞紙でガードしてください。

 ブレーキレバーを元の位置にセットして完了です。

 ZENではホースカットやブリーディングの通販サービスも行なっています。

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