Bicycle トラブル・リペア・メンテナンス
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シリカ・ピスタポンプ修理 
110610


 シリカのピスタ・ポンプと言えば、フロアーポンプの定番中の定番!
 自分もアマチュア時代からもう30年以上も使っています。
ファンも多いのではないでしょうか。
シンプルな構造に加えて、リプレースメント・パーツ(補修部品)の供給が親切というのが、永く使い続けられる理由ではないでしょうか。

 今回の修理依頼は、
1)ハンドル交換。
2)ピストン・パッキン交換。
3)ホース&ヘッド交換。

ほとんどフルに交換となります。
でもこれで生まれ変わります。

 今回のモデルはスーパーピスタ



 スーパーピスタは木製の大きなハンドルが付いています。
ハンドルの中には雌ネジがねじ込まれていますが、症例ではネジの頭の部分(シャフトにハマっているワッシャーに見えるもの)がモゲていて、ハンドル内の噛み合わせがバカになっていました。

 ピストンシャフトの分解には、このモデルではキャップを止めている2本のビスを外せばokです。


 

 キレイな木製大型ハンドル。
純正リプレースメントパーツが用意されてます。
 ピストンシャフトにただねじ込むだけ!




 ピストン・シャフトを抜くと、先端に油で固まった真っ黒なパッキン!
 ヘタってスカスカで圧がかからない状態でした。
 新品の皮パッキンとの比較。



 皮パッキンは17mmのナットで止まっています。



 キレイに成型された皮パッキン。
ゴムではなく、昔ながらの皮です。
木製ハンドルといい、なんかロハスなポンプですね♪



 皮パッキンには潤滑と保革が必要です。
グリスでやってしまう人もいます。
ポマード(植物性グリス?)がいいと言う人もいます。
 コールマンのランタンやコンロの加圧ポンプ内の皮パッキンには専用の潤滑オイルが用意されていますので、zenではこれを使っています。
グリスだとポンピングが重くなります。オイルがモアベターでしょう。



 パッキンの着脱の17mmナットだけれど、工具はソケットツールがベストです。
 皮を変形させなくて済みますから。
写真ではディープ・ソケットを使っていますが、スタンダードな長さでokです。
(なぜロングを持ってるか? 足場パイプを組む時にすごく便利です。)




 シリカ・ピスタポンプのウリはこのヘッドにあります。
ロックレバーが無く、バルブに突っ込むだけでok!
ただし、その機能を維持するには、ヘッド内のパッキンを頻繁に交換して、締め付け力を保たねばなりません。
 ヒラメのヘッドに交換する人もいます。

 ホース。こればかりは純正品は今となってはイマイチです。
劣化しやすいです。クラックが入り、圧が抜けます。写真で白くブチに見えてる所は表面が剥離して中の繊維部が見えているのです。



 今回はヘッド&ホースをパークツールのフロアーポンプ用に交換です。
 二つホールがある通り、フレンチバルブ(仏式)とショレーダーバルブ(米式)の両方を使えるデュアルヘッドです。
 ホースも圧が逃げずに耐久性があって定評あります。



 今回の依頼者はウッズバルブ(英式)も使いたいので、米式に装着して使うアダプターも用意しました。
トンボ型なので素早く使えます。
 これで3バルブ対応です!



 ホースは付け根のクリップをプライヤーで緩めれば外れます。クリップはパークのホースに流用します。


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