Bicycle トラブル・リペア・メンテナンス
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フォークのゆがみ修正 その2
 
100119


のたうつフォーク(><)
 肩(フォーククラウン)をマットにフォールされそうになったのを、懸命にリカバリーしているレスラーのようです。

 東京のSさんからフォークが送られてきました。
70年代のフランス車のレストアです。
フォークがかなり歪んでしまってます。
都内の修理屋さんを何軒かあたったけど、ことごとく断られたそうで、ZENにまわってきました。


 左ブレードもかなり内側に歪んでる(><)
 冶具でチェックすると、画面右の左ブレードが内側に24.6mmズレて、右ブレードが外に8mmと前に16mmズレています。
 ピンクのラインの交点までエンドを持ってこなくてはなりません。


まずは左エンド・プレート自体に歪みがあるので修正します






 よーく見て下さい!
右のブレードはなんとクラウンを出たとこからすでに歪んでいます。
左ブレードはこの部分はまっすぐです。
 通常事故では細い曲がりやすい部分が歪むのですが、これって、もしかして作った時から?????
 修正するのにベンダーのセット位置を選ばないと、細いところからヘンに曲げてしまい。太い部分の曲がりはそのままになってしまいます。
う〜ん。難!!

 ベンダーの上の支点はクラウンに。
作用点をブレードのまだ太い部分に掛けます。
作用点の位置を自由にセットできるのがこの工具のいいところ。
微妙な力ワザです!

 真っ直ぐになりました!! (^^)v

今度はベンダーの作用点の位置を変えて、細い部分で微修正していきます。

 右ブレード(画面左)の上下を修正して、さらに内側に修正したところ。

今度は画面右のもう片方のブレードを外側に修正します。

 こちらのブレードも支点と作用点の位置に注意して、太い部分から修正、二段階で修正します。



上下・左右の修正が終わり、これで左右のフォークの修正はOK!
ハブ軸は中央にきます。オーバーロックナット寸法100mmです。

  でも、まだ!これで終わりではないです。軸に対してエンド面を直角にしなくてはなりません。

                     
  





エンド修正具でみると左右エンドは平行だけどズレています。
ここで勘違いして、上下にフォークを修正してはいけません。
エンドの角度を修正するのです。反時計回りにひねります。左右とも、ひねる方向がけっこう難しいです。






できあがり!





 スチールフォークなので修正できました。アルミやカーボンは不可です。


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